『おままごとダンボールキッチン』開発者インタビュー

おままごとダンボールキッチン開発秘話

当社の人気商品『おままごとダンボールキッチン』
くるくる回るコンロのつまみや蛇口など、子どもが楽しめる仕掛けがたくさん付いた、おままごとキッチンです。今回は、この魅力あふれる商品がどのように開発されたのか、担当者にインタビューしました。

もくじ

子どもの頃の「あこがれ」をカタチに

おままごとダンボールキッチン開発秘話

―――今日は「おままごとダンボールキッチン」の開発についてのお話をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします!

桜井:企画開発課の桜井です。よろしくお願いします。

―――早速ですが、『おままごとダンボールキッチン』を開発したきっかけはなんですか?

桜井:子どもの頃、おままごとキッチンが欲しかったのですが、木製やプラスチック製がほとんどで高くて買ってもらえませんでした(笑)。だから、おままごとキッチンは憧れだったんです。当社に入社して商品開発に携わる事になり、その憧れを思い出し、カタチにする事を考え始めました。当時も他社のダンボール製のおままごとキッチンはあったのですが、自分が欲しいと思える商品がなかったので「私が欲しくなるような素敵なおままごとキッチンを作りたい!」と思い、開発を始めました。

「箱」から脱皮できていない自分に気づいて・・・

おままごとダンボールキッチン開発者インタビュー 開発途上

―――なるほど。開発を進めるなかで難しかったことはありましたか?

桜井:まずはデザインですね。最初は当社が得意としている「箱」を組み合わせた形状を基本に、既に販売していた『すまいるキッズハウス』に寄せたデザインのキッチンを作ってみたんですけど・・・可愛いと言えば可愛いのですが・・・・う〜ん、ちょっと納得できないな、という感じでした。そこでいったん「箱」は頭の中から追い出して、もう一度原点に立ち返って可愛い・素敵と思えるデザインを考え直しました。 既製品から手作りまで様々なおままごとキッチンの画像を集めたのですが、その中でも木製のシンプルな感じのキッチンがとても素敵だったので、これを参考にデザインを起こしていきました。

ビジュアルから入る設計が超むずかしい!

おままごとダンボールキッチン開発者インタビュー ラフスケッチ

―――そうしてだんだんと今のデザインに近づいていったわけですね。デザイン面のほかに苦労したことはありましたか?

桜井:一番苦労したのは構造設計ですね。通常、箱の設計は中に入る商品に合わせて設計していくのですが、ある程度定番のやり方があるので構造設計にはそれほど苦労しないのです。今回はデザインから構造設計に落とし込んだため、定番のやり方だけでは難しく、組み立てが複雑になってしまいました。組み立てはお客様にしていただくので、出来るだけ簡単にするために、設計担当と色々アイディアを出し合い試行錯誤を繰り返しました。苦労はしたし時間もかかりましたが、良いものができたと思っています。また同時に、設計力のレベルアップにもなったと思います。

子どもも大人も自分もワクワクさせたい

おままごとダンボールキッチン開発秘話 アレンジいろいろ

―――いろいろなご苦労を乗り越えて開発した商品だったんですね。そんな『おままごとダンボールキッチン』のこだわりポイントも教えていただけますか?

桜井:こだわりポイントは、大きく2つあります。
まず1つ目は、アレンジできる余白を残したところです。"いかにもダンボール"にならないように、ダンボールの素材感を生かす最小限のカラーを入れました。お部屋に置いた時に馴染むということもありますが、シンプルだからこそ「アレンジできる余白」を残すことができました。この余白のおかげで、加工がしやすいというダンボールの特性も生かせます。色を塗ったり、リメイクシートを貼ったりが簡単にできますし、少しくらい失敗しても直すのも簡単です。お買い上げいただいた方もアレンジされる方が多く、子どもより大人が熱中してるでしょ!という力作もあって、とっても嬉しいです。大人にも、おままごとキッチンでワクワクして欲しかったんです。

おままごとダンボールキッチン開発秘話 くるくる回るつまみ

2つ目は、コンロのつまみや蛇口などを回せるようにしたところです。子どもは回せる部分が大好きで、お料理ごっこやおままごとが、よりリアルに楽しめるようです。イベントなどで展示していると、子どもも大人も、ついつい回したくなっちゃうようで、皆さん楽しそうに"くるくる"してくださっています。
 
『おままごとダンボールキッチン』はある意味、子どもの頃の自分に向けて開発した商品なので、自分の中にある子どもゴコロがワクワクできるかどうかを常に考えていました。自分すらワクワクできないのに、お客様をワクワクさせられる訳がないですから。

お客様の反応から新しい発見も

―――そんな桜井さんのワクワクが詰まった『おままごとダンボールキッチン』ですが、お客様の反応はいかがでしたか?

桜井:開発した時に狙っていた「蛇口やコンロのツマミが回るので、子どもが喜んで遊んでくれる」や「アレンジするのが楽しい!」や「サイズの大きいおもちゃだけど、ダンボールだから処分がしやすそう」といった声を多くいただいていたのですが、「軽くて移動がラクなので、掃除のときに助かっている」といった声もあり、ダンボールおもちゃの新たなメリットの発見になりました。
また、組み立て自体を楽しんでいただいているお客様もいらっしゃり、この『おままごとダンボールキッチン』を作って本当に良かったと思いました。

最後に・・・思い出の中に少しでも登場できたら嬉しい

おままごとダンボールキッチン開発秘話

―――最後にお客様にメッセージをお願いします。

桜井:子どもたちに思う存分楽しく遊んでもらって、大人になって「あのおままごとキッチン楽しかったな」と思い出して頂けたら、とても嬉しいです。そしてその子たちが、「自分の子どもにも遊ばせたいな」と思ってもらえるような息の長い商品にしていきたいな、と思っています。
そして皆さんにお願いなのですが、思いっきり遊んでいただいたら、最後は分別してダンボールのリサイクルに回してください。そうしたら、また新しいダンボールに生まれ変わる事ができます。地球環境を守るため、ぜひよろしくお願いします!

―――『おままごとダンボールキッチン』の魅力がよくわかりました。今日はインタビューにご協力いただきありがとうございました!

今回ご紹介した『おままごとダンボールキッチン』

おままごとで大活躍、おままごとダンボールキッチン